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朝来市議会

高校生議会「買い物しづらい方への対応について」

質問

ゆめいくの活動でアンケートを取りました。その中で一番多かった回答がお店が少ないでした。私もそう思った経験があります。それに、車のないお年寄りの方は少しの買い物でも近くのお店に歩いて行ったり電車やバスを乗っていかなければなく、暑い日や雨、雪が降る時とても大変です。


そこで、公営のお店など開設するのはどうでしょうか


兵庫県の小野市では市が公設するコンビニを開設することが決まり、市が建物を建設、住民団体が運営しています。


朝来市でも、空いている場所を活用して運営してみるのはどうでしょうか。


近くにお店があることで日用品の買い物はもちろん、災害が起きた時の食料供給拠点にすることができると考えています。

答弁

小野市の公設コンビニ「ふれあいマート」に先日行ってきました。市の中心から車で約15分の下東条地区にあります。コンビニを一回り大きくしたような広さでした。食料や日用品に加え、地元産の野菜や手作りのお惣菜も売られていました。喫茶もあり、モーニングを頼みました。おかずが何品もついて美味しかったです。食べ終わる頃にお客さんが来ました。年配の女性5人組で、送迎の車に乗ってきたそうです。買い物をして、みんなでお茶をして帰るとのこと。宅配や移動販売もあるけど、実際に来て見て買えるのがいいし、仲間と一緒におしゃべりができて楽しいということでした。


小野市のふれあいマートは2019年2月に市長が発案し、21年4月にオープンしました。空き店舗を市が改装。その工事費等は合計3370万円。運営は地元の住民12人で作る団体が行なっています。経営の見込みは年間350万円の赤字。これには市が負担しています。赤字は5年間は市が面倒を見て、それからまた計画を考える方針です。


さて朝来市でもこういったお店を作ってはどうか、というご質問です。作ることはできるかもしれません。しかしその後の運営をする住民団体がいるかどうかがポイントだと思います。


小野市長の基本的な考え方は「やってみなはれ」です。市長は次のように述べています。「今回の公設コンビニの狙いは、トップダウン方式でどんと行く方式でなくて、私がやります、私たちにやらせてくださいと、こういう熱意と創意と誠意のある、3つの意識を持ったその人たちが目覚めることを私は一つの狙いとしているんです。」 つまり、必要なお金は出しますけど、あくまで住民団体が自ら立ち上がって、自分たちで運営してくださいねということです。現在の運営主体の12人は元先生や、元市の職員、元会社員などのいわゆる元気高齢者が集まっているようです。


朝来市は小野市より過疎化が進んでいます。下東条地区の人口は6000人、高齢化率30%です。朝来市で最も大きい朝来地域自治協議会でも人口5000人、高齢化率40%です。お店をするぞ!と立ち上がる12人なりがいるか調べる必要があります。


ただ、お店を立ち上げるのは元気高齢者に限りません。若者が立ち上がるというケースもあります。千葉県の高校生が校内にコンビニを立ち上げた事例を最後に挙げたいと思います。23年11月16日の千葉日報からです。<千葉県立特別支援学校市川大野高等学園の校内に15日、生徒たちが運営するコンビニ「SmileMart(スマイルマート)」がオープンした。大手コンビニの協力を受け、地域にも開放する。[…]校内コンビニプロジェクトは「学校に購買がほしい」という希望が生徒から寄せられたのがきっかけ。小売業などを学ぶ同コースの生徒たちが実践的に働く力を身につける機会になることから、職業訓練の授業の一環で取り組み始めた。[…]  商品の発注から管理、接客まで運営の全てを生徒が担当。協力店の「ファミリーマート市川大野町四丁目店」に出向き仕入れも行う。>


ということです。和田山高校の方々は経営やビジネスを広く学んでいます。毎年「わだやマーケット」という形でお店づくりをしています。ぜひ、和田山高校の方々と連携して、高校生自らのお店づくりを考え、市にも提案いただけたらと思います。以上です。